
整体院、治療院が「集客をがんばっているのに売上が増えない」という悩みを抱えている場合には、客観的な現状分析が出来ていないことが多いです。
このページでは、マーケティングの「導線」と「動線」の違いを理解した上で、状況を客観的に分析しながら集客を効率よく改善する方法を具体的に説明します。
集客ができないという状態の時には、何から手に付けたらいいかわからないこともありますよね?
そんな時に、これからお話しする「導線」と「動線」の知識が役立ちます。
このページを読むと、集客を改善する時の具体的な流れがわかって努力が空回りすることがなくなりますよ。
マーケティングの「導線」と「動線」の違い

まずは、マーケティングの「導線」と「動線」の違いを理解しておきましょう。
両方とも「どうせん」と読みますが、意味はまったく違います。
集客を効率的に改善するには、この2つの線を意識できることが重要です。この機会に学んでいただけたらと思います。
導線とは?
導線とは、作り手・集客する側がターゲットユーザーを目的地点まで誘導するために設計するルート(道筋)のことです。
例えば、集客の仕組みを構築するため設計する導線を「集客導線」といいます。
また、チラシや、ホームページ、LPなどの集客媒体は、導線を設計して作られています。
意図した通りにユーザーに動いてもらうために工夫を凝らすことを「導線設計」といいます。
動線とは?
動線とは、ターゲットユーザーが実際に動いたルートです。
導線は予測して作られるものですが、動線は結果として現れるものです。
動線はリアルなターゲットの動きです。
そのため、動線を分析することで導線設計の問題点が浮き彫りになります。
ここから先は、下の図を見てから読んでください。
【導線と動線のイメージ図】

この図の通り、ターゲットユーザーは、入口から出口まで導線を設計しても予想通りには動きません。設定した出口を通らずに離脱 してしまうことも多々あります。
その時に必要になるのが、集客導線の改善作業です。
動線を分析することで導線設計の問題点が浮き彫りになる。そして、導線を改善することで集客の改善ができる。
だから、集客の改善には動線を活用することが必須です。
動線を集客の改善に使う方法
もしあなたが「集客がうまくいっていない」「集客を改善したい」と感じているのなら、次の3ステップで改善作業をすすめることをおすすめします。
1)「動線」の状況を分析
↓
2)ターゲットが大きく離脱する地点を特定
↓
3)離脱地点の「集客導線」を改善
動線を使った集客改善の例
具体的にお話ししたほうが分かりやすいので、
「新規集客のチラシの改善」を題材として使います。
【新規集客チラシの導線設計】
- ポスティング → チラシ → 電話予約 → 来店
- ポスティング → チラシ → WEB予約 → 来店
- ポスティング → チラシ → LINE予約 → 来店
整体や治療院の新規集客チラシは、上記のようなパターンで集客導線を設計して単独で使うか、2つ程度組み合わせることが多いと思います。
動線を使った具体的な集客改善の手順
まず、チラシに設計された集客導線をひとつずつ分析していきます。
ここでは、WEBサイト予約の導線設計でやってみますね。
- ポスティング→チラシ→WEB予約サイト→来店
実際の作業では、来店の位置から動線を逆にたどってみていくことをおすすめします。
来店の位置から逆にたどる理由ですが、以下の2つがあげられます。
- 売上に近い位置から改善するほうが結果がでるのが早い
- 上流を改善したとしても下流で問題があったら売上につながらない可能性が高い
つまり、このやり方が集客や売上を改善するのに効率がいいんですね。
なのでおすすめしています。
ターゲットの動きを分析する時には、特にターゲットの「離脱地点」を意識的に見つけていきます。
仮に、チラシを撒いた時に、仮に来店が0人だったとします。
ここからひとつ遡るので、まず、WEB予約まで何人来ているかを確認します。
チラシのQRコードから「チラシの配布開始からお試し体験の有効期限まで」に何アクセスあったかを調べます。仮に、15アクセスだったとします。
WEB予約サイト(15アクセス)→来店(0)
ここで、チラシを眺めるだけではわからない問題が見えてきます。
1人も集客出来ないと思っていたチラシが、WEB予約までは15アクセスを連れて来ていることがわかりました。でも、このアクセスは、なぜ予約をしないで離脱してしまったのでしょうか?
このように、離脱地点が見つかったら、その部分の集客導線(今回の例ではWEB予約サイト)を調べて離脱の原因を特定し改善していきます。
このような感じで、WEB予約サイトが確認出来たら、次は、ひとつ上にたどってチラシ、ポスティングと続けます。
複数離脱地点があり、なおかつ、重要性が同程度の場合には、売上に近い位置から優先して改善します。

動線を分析する時に注意して欲しいことをお話ししますね。
アクセス解析のような数字を使った改善は、確実な判断をするためには数(母数)が必要です。
例えば、1アクセス→0 のような離脱だと、偶然なのか、本当に問題があるのか、単純には判断ができないということです。そのため、数字の判断は、正直なところ経験を加味した判断が必要なところもでてきます。
とはいえ、やってみないことには何もはじまらないのでまずは、動線を使った集客の改善を試してみてくださいね^^
まとめ
この記事では、マーケティングの「導線」と「動線」の違いを説明して、導線を使った集客改善の方法を説明しました。
導線とは、集客のために設計されたルートで、動線はターゲットが実際に動いた結果です。そして、動線を分析することで導線設計の問題点を特定して集客を改善することができます。
あなたの集客の改善にぜひお役立てください。